みなさんこんにちは、そしてはじめまして！九州パッケージ株式会社デザイン室クリエイティブスペースクレストです。

この度クレストでデザインしたパッケージがグラフィック社発行「地域を活かす！おいしいお土産のアイデアとデザイン」という書籍に掲載されましたので、そのデザインがいかにして作られていったのかを紹介したいと思います。

2016年7月、博多通りもんでお馴染みの「株式会社明月堂様」が沖縄を代表する食材である「紅芋」を使った新しいお菓子を発売することとなり、そのパッケージデザインを当社にて担当することになりました。

［新会社ロゴマーク作成・紅芋まんじゅう商品ネーミング考案］

パッケージデザインと同時進行で行ったのが、新商品の販売会社「株式会社なはかた」のロゴマークの作成と新商品のネーミング考案でした。

博多を代表する老舗菓子店である「明月堂」が、沖縄で新しい商品を販売する会社という意味をもつ「なは（那覇）＋はかた（博多）」が「なはかた」という社名のバックグラウンドになります。

様々なロゴデザインを提案し、最終的に決定したロゴデザインは沖縄のシンボルであるシーサーを可愛らしく配置し、さりげなく博多織りの文様を加えたものという、沖縄と博多がほどよく融合したデザインとなりました。

それと同時に商品のネーミングも「Chura Chura（ちゅらちゅら）」など幾通りか提案、最終的には紅芋の「紅」、沖縄の方言で美しいという意味の「ちゅら」を合せた「紅ちゅらまん」という明月堂様考案のネーミングに決定しました。

［紅ちゅらまんパッケージデザイン］

お土産品然としないパッケージデザインを目指して。

販売場所は那覇空港ということで、基本的に旅行者をターゲットとした商品にはなるのですが、ゆくゆくは沖縄を代表するような銘菓を目指すべきだと考え、いかにもお土産品のようなデザインは避ける方向でブランディングを行いました。

沖縄の伝統的な民芸文様を比較的強く出しながらもモダンなロゴを配置したデザインから、デパート地下のスィーツコーナーに置かれていても違和感のない雰囲気のものまで、バリエーション豊富に複数のデザインを提案しました。

［隠された想い］

明月堂様と何度かデザインのやりとりを行い、踊るエイサー、踊るシーサーのイラストなどを追加しながら、徐々に完成へと近づいていくなか、とある要望をいただきパッケージのグラフィックの中に明月堂様の想いを隠しで追加しております。

そうして完成したものが現在販売されている「OKINAWA SWEETS 紅ちゅらまん」です。

決定パッケージデザイン

紅芋カラーである赤紫を基調とした枠組みのなかに、ハイビスカスや紅芋、エイサーのリズムにのって楽しげにかろやかに舞い踊るシーサー達のかわいらしいイラストを配置、タイトル書体は一転して筆文字を金箔のホットスタンプで入れることで高級感とのびやかさを表現しております。

沖縄をご訪問された際には是非お買い求め頂ければ幸いです。